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【スパイログラムの特徴】

 

  • スパイログラムとは、肺から出入りする空気の量を時間記録した曲線のことです。

  • スパイロメトリとは、スパイログラムから換気の状態を把握しようとするもののことです。

  • ​スパイロメータとは、スパイログラムを測定する装置のことです。

<呼吸器系の構造>

気道の構造

  • 気管は食道の前を下行しています。

  • 気管は気管分岐部(第4~6胸椎の高さ)で左右の主気管支に分かれて、左は8本、右は10本の区域気管支に分かれます。

  • 「区域気管支→小葉間細気管支→終末細気管支(16分枝)→呼吸細気管支→肺胞管→肺胞嚢→肺胞(23分枝)」と、樹状に分岐します。

肺の構造

  • 肺は、左肺を上下の2肺葉、右肺を上中下の3肺葉に区分することができます。

  • さらに区域気管支に対応して、右は10区域、左は8区域に分けることができます。

肺胞の構造

  • 肺胞の総数は約3億個、有効肺胞面積は身長によって差はありますが40~80㎡、個々の肺胞の直径は深吸気時にはおよそ250μmといわれます。

<肺気量分画>

<肺機能検査>

①肺活量​の測定方法

  1. 安静換気を数回繰り返して呼吸を安定させます。

  2. ゆっくり最大呼気位まで息を吐きます。

  3. 最大呼気位に達したら、ゆっくり最大吸気位まで息を吸います。

  4. 最大吸気位が得られたら、再びゆっくり最大呼気位まで息を吐きます。

  5. 息を吐き終えたら再び安静呼吸を行います。

 正常値:%肺活量 80%以上

②努力性肺活量の測定方法

  1. 安静換気を数回繰り返して呼吸を安定させます。

  2. 安静呼気位から最大吸気位まで息を吸います。

  3. 最大吸気位が確認できたら、できるだけ速く最大呼気位まで息を吐きます。

 正常値:1秒率 70%以上

換気障害の分類

  • %肺活量と1秒率の値のよって、4つの換気障害に分類されます。

  • 拘束性換気障害1秒率が正常で、%肺活量が低下している状態です。疾患としては間質性肺炎、肺線維症、神経筋疾患が挙げられます。

  • 閉塞性換気障害:%肺活量が正常で、1秒率が低下している状態です。疾患としてはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支喘息発作時が挙げられます。

  • 混合性換気障害:拘束性換気障害と閉塞性換気障害が混合した換気障害です。1秒率、%肺活量ともに低下している状態です。疾患としては進行したCOPDが挙げられます。

③機能的残気量の測定方法

  • ​ガス希釈法

 1)閉鎖回路法:約10%のHeガスと酸素と窒素の混合ガスを回路に充填させて、これを安静換気しHeガスの希釈率から機能的残気量を求める方法です。指示ガスはHeです。

 2)開放回路法:肺内のN₂を100%O₂で洗い出して、その洗い出されたN₂量から機能的残気量を逆算する方法です。指示ガスはN₂です。

  • 体プレチスモグラフ法:密閉されたボックス内で、外気道を閉じていきみ、そのときのボックス内圧の変化を容量換算して求める方法です。

肺拡散能の測定方法

  • 1回呼吸法:被験者に低濃度COを含む4種混合ガスを吸入させ、10秒間呼吸停止させ、その間に血中に移行したCO量を求め拡散能を測定するものです。

  • 恒常状態法

  • 再呼吸法

④クロージングボリューム

  • 純O₂を最大吸気し、その後ゆっくりと最大呼気したときのN₂を測定します。

  • 第Ⅰ相:死腔から呼出されたガス

  • 第Ⅱ相:死腔気と肺胞気のガス

  • 第Ⅲ相:N₂とO₂が混和した肺胞気のガス

  • ​第Ⅳ相:最後に急激に立ち上がる

生理機能検査学P253図Ⅲ-27より抜粋

<フローボリューム曲線>

  • 気流速度と肺気量の関係を図示したものがフローボリューム曲線です。

【スパイロメータの特徴】

  • 容積(気量)型スパイロメータ

閉鎖回路系です。換気量を測定し、これを時間で微分して気流量を算出するものです。ベネディクト・ロス型(現在は臨床で使用されない)とローリングシール型があります。

  • ​気流(気速)型スパイロメータ

開放回路系です。気流計で気流量を測定し、これを時間で積分して換気量を算出するものです。ニューモタコグラフと熱線型流量計があります。

【臨床工学分野では…】

  • ​人工呼吸器でもスパイログラムが使われます。

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